病例:9 / 年齢:65歳 / 職業:警察 / 病歴:7年
▓診断名:
厚い皮膚層を伴う乾癬、主に肘に分布。
▓初診記録
患者は初回受診時、すでに複数の皮膚科医療機関で治療を受け、長期間にわたってステロイド薬を使用して病状をコントロールしてきましたが、その結果、皮膚の角質層が次第に厚くなっていました。肘の部分に明らかな乾癬の病変があり、その部位を隠すために、暑い夏でも長袖の服を着る必要があり、生活の質が大きく影響を受け、身体的・精神的にも不快感を感じていました。
患者は治療に関して、「どのくらいで治るのか?」と尋ねましたが、私たちは正直かつ専門的に、病状が中度であるものの「厚皮型乾癬」であるため治療が相対的に難しく、完全回復には約7ヶ月の治療が必要であることを詳細に説明しました。
▓治療過程の概況:
第1ヶ月
治療初期の最も重要な目標は、過剰に厚くなった皮膚の角質を穏やかに代謝させ、皮膚がステロイドに依存しないようにサポートすることです。この段階では、短期間のかゆみや皮膚の不快感が現れる可能性がありますが、これは正常な調整過程の一部です。私たちは密接に監視し、適切に処方を調整します。
第2ヶ月
角質層が薄くなるとともに、紅斑や脱屑などの症状が徐々に軽減し、皮膚の触感が柔らかくなります。この時期には、肌のバリア機能の修復を強化し、自己防衛能力を高め、新しい病変の発生を防ぎます。
第3ヶ月
深層の調整段階に入ります。治療は免疫システムのバランス調整にも焦点を当て、炎症反応を根本から軽減します。この時期に、多くの患者が肌の状態が安定し、生活の不快感が大幅に減少していることを実感できるようになります。
第4ヶ月
肌の状態は徐々に正常に近づいていますが、引き続き修復とケアを強化する必要があります。この段階では、患者の個別の状態に応じて治療プランを微調整し、治療の成果が安定して維持されるようにします。
第5ヶ月
主要な病変が顕著に改善された後、治療は維持と予防的なケアにシフトします。これにより、肌が長期的に健康な状態を維持することができます。この時期、患者の自信も徐々に回復し、日常生活では特に隠す必要がなくなります。
第6ヶ月
数ヶ月にわたるシステム的な治療を経て、皮膚はほぼ正常な状態に回復しました。紅斑、脱屑、かゆみなどの症状は消失しました。最終段階では、最終的な調整と生活習慣の提案に集中し、回復した成果が長期にわたって維持され、再発を防ぐことができます。
▓医師の言葉:
この患者さんは、乾癬と共に7年間過ごしてきましたが、幸いにも病状は深刻な段階には悪化していません。おそらく警察官としての仕事で、長年良好な体力を維持していたため、免疫系がある程度の防御力を持っていたのでしょう。しかし、この患者さんは「厚皮層型乾癬」であり、皮膚の層が非常に厚く、治療が非常に難しいタイプです。乾癬の中でも最も手強い種類と言えます。
それでも、患者さんは積極的に治療に協力してくださり、診療のたびに細かいケアをしっかり実施してくださったおかげで、最も困難な時期を一緒に乗り越えることができました。数ヶ月の努力の結果、厚く硬い皮膚層は徐々に柔らかくなり、修復され、皮膚は健康的な輝きを取り戻しました。この成果は、単に医療技術の成果だけでなく、患者さんの忍耐と信頼の証でもあります。
患者さんが長袖を脱ぎ、自信を持って腕を見せる瞬間を見るたびに、私たちは深い喜びを感じます。治癒とは決して奇跡ではなく、医師と患者が共に歩んできた希望の道であると確信しています。